この度は、乳菓子屋のバウムクーヘン「輪菓歩(わかほ)」をお買い求めいただき、誠にありがとうございます。
このお菓子は、修行時代に毎日のように焼いていた懐かしい味をもとに、何度も改良を重ねて完成した、私にとって特別なバウムクーヘンです。
そして、「熊本の素材をたっぷり使って、故郷・小国郷を表現したい」という長年の夢と、熊本への感謝、復興への願いを込めて生まれた、私たちにとって大切な想い出の味でもあります。

お菓子の“輪”で笑顔を繋ぎ、一歩一歩前へ
2016年4月3日、我が家に可愛い次女が生まれました。
しかし、その誕生からわずか2週間後、熊本地震が発生しました。
あたり一面が大きな不安に包まれる中、私たちケーキ屋に何かできることはないかと考え、店舗の前でシフォンケーキや焼き菓子、いちご、牛乳などをお配りする簡易炊き出しを行いました。
その後、地震が落ち着いてからお客様にいただいた、
「あの時のいちごが染み渡りました。」
「あの時は本当に助かりました。」
という温かいお言葉。
その笑顔や励ましの言葉が、私たちの大きな支えとなり、今の乳菓子屋があります。
お菓子の”輪”で笑顔を繋ぎ、一歩一歩ともに”歩”んでいけますように。
そんな強い想いと復興への祈りを込め、生まれたばかりの娘の名前から、このバウムクーヘンを「輪菓歩(わかほ)」と名付け、2016年6月に販売を開始しました。
ちなみに、バウムクーヘンの真ん中にぽっかりと空いた穴は、「未来の熊本をのぞく穴」。
熊本は必ず復興し、希望あふれる未来へ歩んでいけるように。
そんな願いも、このバウムクーヘンに込めています。
熊本の恵みと、約22層に重ねた職人の手仕事
故郷・小国のジャージー牛乳をはじめ、熊本県産の米粉・小麦粉・卵・塩など、生地に使用する素材の半分近くは熊本県産のものを使用しています。
300度以上の高温で焼き上げる専用オーブンで、生地をつけては焼く工程を約22回繰り返し、まるで一歩一歩踏みしめて歩くように、時間と手間を惜しまず丁寧に焼き上げています。
小国杉の年輪のように重ねた生地は、やさしい甘さと濃厚なミルクの風味が特徴です。
お口に入れた瞬間に広がる、ふんわり・しっとりとした食感と、シャリッと軽やかなシュガーコーティングの味わいを、ぜひお楽しみください。
この「輪菓歩(わかほ)」が、あなたと大切な人とのひとときに、あたたかな笑顔を咲かせることができますように。
心からの感謝を込めて。
乳菓子屋 店主 佐藤憲史郎